税金のかからないFX運用会社スキームは? その10

税金のかからないFX運用会社スキームは?」から始まり、今回はその10です。税金のかからないFX運用会社として、オフショア信託配下にIBCを組み込むスキームについて、前回までで研究しました。このスキームは、日本では、どのように扱われるのでしょうか。

 

日本の信託税制の原則は、受益者課税です。

 

通常は、財産の所有者に税金をかけますけれども、信託の場合は違います。なぜなら、信託財産の所有者は法形式的に所有しているだけで、実際の財産上の利益は所有者ではなくその受益者が受け取るためです。いわゆる実質所得者課税の原則というものの流れですね。ということで、今回は慈善団体が納税義務を負います。慈善団体を受益者として指定しておりますので。

 

とはいっても、国際赤十字のような慈善団体は、公益法人であり、非課税法人です。贈与税、受贈益課税、法人税とかはかかりません。ですので、結局は、課税はできないということとなります。ま、課税をしますよと言われても、The Red Crossもビックリするでしょうけど。

 

この慈善信託の配下にIBCを設立して、そのIBCが利益を稼いでもCFCルールの対象とならず、課税できないという事実は、4年ほど前に国会でも取り上げられました。共産党の方が質問し、財務大臣が回答していました。はい、課税はできませんし、このスキームは全くの合法ですと。

 

ということで、この信託スキームは国会でも認められた非課税スキームと言えますね。

 

 

Photo by Ian Hutchinson on Unsplash

 

また、慈善信託にIBCを組み込むこのストラクチャーは、証券化、資産流動化の世界では、超フツーです。ケイマンやデラウエアにあるペーパーカンパニーの多くは、証券化のためのビークルではないでしょうか。もし、この信託スキームをCFCルールをもとに税務上否認してしまったら、つまり、このIBCに課税をしてしまったら、ほとんどすべての証券化のスキームは見事に崩れ落ちますので、日本の金融機関は証券化ができなくなってしまいますね。

ということで、この点でも安心して良いとも思います。

 

ただ、ビビリ君の国際税務オタクは、もうちょっと念押ししたい気がします。ほんとーにこの信託スキームで大丈夫かと。で、もう少し研究してみました。するとありました、安心ネタが。それは、日本の通則法という法律です。

 

このあまり聞きなれない通則法については、次回の研究ネタとさせてください。

 

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