税金のかからないFX運用会社スキームは? その5

税金のかからないFX運用会社は? その4の続きです。

 

いままでの話を簡単に整理しますと次の通りです。

 

FX運用会社をオフショアに設立したら完全無税になりそうだけど、実はそのままのスキームでは税金をお支払いしなければならない。その根拠のひとつがCFCルール。CFC税制の適用を受けてしまうと、日本に住んでいるFXトレーダー個人の所得とみなされて、個人が課税される。なので、この適用を回避するには、オフショアカンパニーがCFCルールでいうところの外国関係会社に該当しなければよくて、該当しないためには、オフショアカンパニーを保有しなければいい。それでは、保有しない方法は何?というところまででした。

 

会社員の妻が、パートに出るのに、パート代を103万円以下で済ませれば、税金が少なくなる、といった工夫と同じ世界ですね。

 

オフショアカンパニーを保有しない、つまり自分でわざわざ作った会社を手放すということです。会社のオーナーでいたい気持ちはわかりますが、感情に流されて行動していては、経済的には豊かになれません。ちなみに、富裕層は自分では多くを所有しておりません。ま、このあたりのところは、また別に書きます。

 

で、保有しない方法は次の2つです。

 

オフショアカンパニーを:

 

  • 財団の子会社とする
  • 第三者に信託する

 

では、まず財団スキームについて説明します。

 

財団は、CFCルールの外国関係会社に該当しません。なぜなら、この財団という法人を誰も所有しておらないからです。そもそも財団とは、お金のかたまりを法人として認めている制度ですので、自然人が所有したり保有したりする対象ではありません。財団は、自分自身=そこのお金が財団の所有者です。

 

ただ注意したい点があります。

 

例えば、財団を解散したときにその財産を誰かに渡すとか、財団の財産に関する受益権を誰かに帰属させたりしておりますと、その人がCFC税制の適用を受けてしまうリスクはあります。ので、財団を設立するときの憲章に、例えば、財団を解散するときはその財産をユニセフに送る、とかしておけば良いと思います。

 

さらに細かい点かもしれませんが、その財団を設立する際にも注意が必要です。

 

日本の税制では、持分の定めない法人に資金提供した場合、贈与税が発生してしまう恐れがあるためです。この、持ち分の定めのない法人には財団が該当して、この贈与税の対象となるのは、一定の条件を備えた、ま、ひらたく言えば、その財団が、FXトレーダーやその家族が理事をやっていたりして、自分の自由になるような場合です。

 

実務的には、海外の財団に納税義務があったとしても、日本に一切拠点がないその法人をどのように徴税するかは、かなり難儀ではあるとは思います。とは言ってもこれはこれで、その財団としては脱税です。法律に払いなさいよと書いてあるものを払わないのですから。

租税回避は正々堂々とやる、GAFAのように。これが国際税務オタクのルールです。

 

ということで、オフショアカンパニーを手放すなら、さっぱりとリリースしなければなりません、天燈のように。

 

このあたりのところは、オフショアカンパニーの税務リスクのもうひとうの視点、PE認定とも関係してきますので、次回に研究したいと思います。

 

 

Photo by Robert Metz on Unsplash

 

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